ソシュールの思想の先駆性、近代性を気鋭の評論家が概説してくれる。訳もおおむね読みやすい。
当時の言語学の学説を踏まえつつ、恣意性、ラング、パロール、連合関係といった主要な概念を解説しつつ、ソシュールの思想体系のアウトラインを示す。また、記号学や構造主義とのかかわり論じ、科学的一般性があることを理解させてくれる。
また、単なる概説にとどまらず、筆者、訳者、解説者のそれぞれの独自の見解も展開され、読み応えのある一冊となっている。
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